作品上映
「Baltic Island」のアニメーションプログラムでは、ラトビア、エストニア、リトアニアにおけるアニメーションの独自性を映し出す、歴史的に重要な作品から、現代作品までを幅広く紹介する。これらの作品群は、力強いイメージ、詩的な思考、そして言語を超えて伝わる物語性によって形づくられた、ヨーロッパの中でも類を見ない映像文化を示している。
本プログラムでは、バルト圏のアニメーションを、多層的な芸術表現として捉える。そこでは、歴史的経験、個人的な物語、ユーモア、不条理、神話、そして社会的視点が、独自の映像言語の中で複雑に絡み合う。作品群は全体として、バルト圏アニメーションの広がりと一貫性を同時に映し出すポートレートとなっており、大胆で、想像力に満ち、そして文化的経験に深く根ざしている。
Salty

6月1日(月) 18:30
会場:WPÜ Shinjuku
メタファー、鋭いビジュアル表現、そしてユーモアを通して、本作品は、人生に潜む不条理さや居心地の悪さ、ときに奇妙ですらある側面を描き出す。本プログラムでは、社会的儀式、日常のルーティン、虚栄心、責任、崩壊、そして人間の混乱を、シニカルでありながら遊び心を失わない視点から見つめていく。
ひとり島

6月1日(月) 20:15
会場:WPÜ Shinjuku
『An Island for One ひとり島』は、バルト圏アニメーションが“孤独”をどのように詩的で、感情的で、哲学的な空間へ変えていくのかを映し出す。これらの作品において孤独は、単なる脆さの象徴ではない。それは自己発見や和解、そして内面的な変容へとつながる契機でもある。
故郷の岸辺

6月2日(火) 18:30
会場:WPÜ Shinjuku
『Home Shores 故郷の岸辺』は、子ども時代と言うなの場所を祝福するプログラムである。そこでは、世界のほんの小さな片隅ですら、果てしない想像力の風景へと変わっていく。本プログラムの作品群は、遊び心と親しみやすさを持ちながらも、バルト圏アニメーション特有の感情的な深みと豊かな視覚的想像力を保ち続けている。
奇妙な森

6月2日(火) 20:15
会場:WPÜ Shinjuku
『Odd Forest 奇妙な森』は、バルト圏アニメーションにおける、もっとも暗く、奇妙で、大人向けな領域へと足を踏み入れる。作品群には、不条理なユーモア、欲望、悪癖、シュールな夢、そして社会風刺が色濃く満ちている。本プログラムは、アニメーションを「グロテスクな喜劇」「エロティックな不条理」「制御不能な想像力」を展開するための空間として提示する。
バルトの輝石たち

6月3日(水) 20:15
会場:WPÜ Shinjuku
『Baltic Gems バルトの輝石たち』は、国際的に高く評価されてきたバルト圏アニメーション作品を集めたセレクションである。ラトビア、リトアニア、エストニアのアニメーションが持つ多様性を紹介しながら、詩的で視覚的に洗練された作品から、アイロニカルでシュール、そして感情に率直な物語までを横断していく。まるでバルト圏アニメーションのモザイクのように、それぞれの作品が異なる作家性、テーマ、そして想像力を映し出している。
嵐の向こうへ

6月12日(金) 18:30
会場:WPÜ Shinjuku
バルト諸国の歴史と文化において、“抵抗”とは単なる政治的行為ではない。それは記憶であり、ユーモアであり、生き延びるための術でもある。『Beyond the Storm 嵐の向こうへ』では、権力、抑圧、そしてレジリエンスをテーマにした作品を集め、アニメーションが歴史的・個人的体験をいかに力強い視覚的メタファーへ変換できるのかを示していく。異なる世代のバルト圏アニメーションにおいて、「抵抗」は、集団的記憶としてだけでなく、静かに従うことを拒む態度としても現れている。
愛の海

6月12日(金) 20:15
会場:WPÜ Shinjuku
『Sea of Love 愛の海』は、愛、喪失、憧れ、欲望、そして感情の目覚めを描いた親密な物語を集めたプログラムである。神話、記憶、ロマンス、悲しみ、そして内なる緊張感を通して、作品群は感情が人の内面や他者との関係性をどのように形づくるのかを探っていく。このプログラムにおいて、“心”とは単なる優しさの象徴ではない。それは人を不安な気持ちにし、揺さぶり続ける力でもある。